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旧来住家住宅からのお知らせ

2016年03月20日

第14回 清流の書展 グループ翼

会期:2016年3月17日(水)〜31日(日)

来住邸ギャラリーで開催中の「清流の書展」へ行ってきました!
多可町の「グループ翼」による書展で、お題に「ちょっと照れくさい孝行のメッセージ」を取り上げているのが特徴です。

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「グループ翼」は、“書”を通してふるさと多可町の魅力を発信し広めていく活動をされているグループで、メンバーは多可町加美区的場の書道家・村上美泉さんを世話人に、地元の高校生とOBから成ります。今回は、高校生9人とOB21人が作品を出品されました。

お題となっている「ちょっと照れくさい孝行のメッセージ」というのは、“孝行の里”と呼ばれる加美区市原で毎年、「直接言うのはちょっと照れくさい」そんな孝行のメッセージを全国から募集し、優秀作品集にまとめておられるものです。

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▲市原町のホームページ


加美区市原にはその昔、山仕事で足を失った養父にかわり、15歳から家計を支え続けた森安小春さんという女性がおられました。大正時代になって日本三孝女の一人に選定され、県知事賞も受賞。孝行の鑑(かがみ)として知られています。

その小春さんの不屈の精神と徳を後世に伝えようと、「ちょっと照れくさい孝行のメッセージ」募集が平成8年から始まりました。平成26年度は、全国47都道府県すべてから、さらに海外からも3点、メッセージが寄せられて全部で1541点になったそうです。そこから「孝行」にちなんで「こうこう」→「ごーごー」→「55」作品を選出、今年も優秀作品を集めた一冊が作成されています。


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▲杉原紙を紹介する写真も展示。高い山々と冷たい清流が育んだ杉原紙は、宮内庁御用達となる町の誇り。


さて、グループ翼の世話人・村上美泉さんは、その新旧作品集の中からメンバーひとり一人に合った作品を選出し、書のお題とされています。「加美区の魅力発信」がグループの信条とあって、紙はもちろん特産の杉原紙です。メンバーは各々、孝行のメッセージの内容が引き立つように書を工夫し、背景の配色やデザインまで考えて、ひとつの作品に仕上げておられます。

そのため、作品には2つの作者名が添えられています。タテ書きのほうが、孝行のメッセージの投稿者。横書きのほうが書の作者(グループ翼)です。
 ↓↓↓
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▲ちなみにこちらの作品は、
投稿者:千葉仁美さん(北海道)/書作者:藤永真由さん
背景に重ねた赤い杉原紙に母の愛情を感じます。


作品をいくつかご紹介します。

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▲投稿者:宮川亜弓さん(愛知県)/書作者:足立英則さん
女の子の気付きと成長が伝わってきます。


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▲投稿者:宮本康夫さん(千葉県)/書作者:足立ほのかさん
杉原紙の背景に織物を組み合わせておられます。


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▲投稿者:橋本佳樹さん(兵庫県)/書作者:橋本菜央さん
実は、投稿者と書作者はご兄妹。現在は大学生になっておられるお兄さんが小学3年生の時に書かれたメッセージを、現在高校生になった妹さんが作品に仕上げておられます。時空を超えて繋がった縁……すてきですね。


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▲投稿者:岸田侑七さん(丹波市)/書作者:吉川真美子さん
ラベンダーのドライフラワーが添えられています。


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▲投稿者:小桺津瑠渚さん(茨城県)/書作者:藤井鈴菜さん
明るい笑顔を連想させるヒマワリの花が大きく描かれています。


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▲投稿者:滝原妙子さん(茨城県)/書作者:日原真実さん
文字の大きさや色の濃さ、ダイナミックに変化をつけておられます。


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▲投稿者:竹内祐司さん(愛知県)/書作者:藤村幸治さん
涙の色にも見える杉原紙を重ね、透明感と温かみが漂います。


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▲孝行のメッセージ以外の作品も数点、彩りを添えています。右の絵は加美中の校舎ですね。


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▲記帳された方には杉原紙で作った栞を1つプレゼント。


メッセージの内容を読むと、読んでるほうもちょっと照れくさい気分になり、書や背景の工夫を眺めると書き手ひとり一人の創意工夫に感心します。そしてこの作品がいかに多くの人の手と手を介して生まれてきたか、その不思議な縁にも感動を覚えずにはいられません。心洗われるひとときになりました。
(は)

2016年03月08日

神月信三・大西洋子 水彩いとこ展

梅の花香る来住邸で、ただいま「水彩いとこ展」開催中です。
会期:3月2日(水)〜15日(火)

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黒田庄町大門の神月信三さんと、黒田庄町黒田の大西洋子さんによる水彩画約60点が展示されています。
おふたりからのメッセージをご紹介します。


     ***********


私たち二人は、親が兄弟の従姉弟でございます
お互いそれぞれ違った道を歩んできましたが
まさか こうして共に絵を描く創作の趣味があり
今回 皆さまにご覧願える機会を戴けるとは
少しも想像をしていませんでした

お互いの絵を並べ ご覧戴くと
二人の絵画に対する思いや性格が作風となって
より楽しんで戴けるのではないでしょうか

これからも日々 見かける風景や物を二人なりに
未熟ですが絵筆で表現していこうと思っています
皆さまから多くのご意見ご指導を賜り
それを励みに これからも描き続けたいと思っています


   *************


こちらは神月信三さんの作品。
繊細な線画と色使いに、軽やかさ、優しさが感じられます。


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左:「余部鉄橋眼下」 右:「朱色瀬戸」 下:「季節T」




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「中山千枚田」(小豆島)




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「春の多宝塔」(黒田荘厳寺)




こちらは大西洋子さんの作品です。
丁寧に描き込まれた絵には水彩画ながら立体感が感じられます。


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左上「幸せの白フクロウ」 右上「年輪の里のひととき」
左下「干し柿」      右下「魚」




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「可憐」




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「オウム貝のある静物」




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水彩画という同じ趣味を持ついとこ同士、こうして展覧会を開かれるなんて素敵です。なじみ深く、気の置けないおふたりの関係が想像されて、作品展全体が居心地の良い雰囲気に。。。
皆さまもぜひゆっくりとご覧くださいませ。
(は)

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